ピンチに備える計画と訓練

日本を寒波が覆って、いたるところで雪のトラブルが発生しています。

立ち往生している車のニュースを見ていて思い出したのですが、12月17日のブログで、雪山の遭難を回避するには、下山を選択する勇気が大切なのではなく、その「計画」があるかの方がより重要だという話をしました。

その後、ある登山家の方からメールをいただきました。

登山には、避難の計画があるのは当然のことで、それだけではまだ不十分。計画があってもそれを実行できないことがあるので、訓練をしておくことが重要だというのです。

その登山家のメールには、「登頂できそうでも、あえて登頂せずに下山計画や避難計画を練習しておくのも大事です。登頂出来そうな日に、あえて練習で下山計画のルートで下山した時に大変なアイスバーンに遭遇したことがあります。悪天候の中で下山したら相当危険だったと思います。要するに練習しない限り、見えてこない計画の落とし穴でした。」とありました。

うつ状態からの社会復帰は、本当に登山に似ていると感じます。

私が支援するクライアントは、初めてうつからの復帰という山に登ります。その道のりは厳しく、天候に左右され、行きつ戻りつ、です。くじけそうになるクライアントを登山のガイドとして支援するのが私の役目。

その時、山の状態を知りそれを伝えるだけでは十分とは言えないのです。その方が調子よく山を登っているときに、今後予想される悪天候(うつ調子の悪い波)を想定して、その時にどう対処すればいいかの練習をしておくことが重要です。具体的には、その人の状態にもよりますが、私が講義でお伝えしている「休息充電3日間(7日間)コース」で、徹底的に休み、睡眠を確保することです。

うつから社会復帰の支援については、2月10日(土曜)に私が理事長をしているメンタルレスキュー協会の公開講座で、「うつからの職場復職」という講演をします。関心のある方はどうぞお越しください。