講義の内容が進化する?

私が理事長を務めているメンタルレスキュー協会の講座や、感情のケアプログラムの講座では、よく「内容が大分、変りましたね」という感想をいただきます。

確かに、伝え方を工夫したり時代に合わせたりして、内容は変わる部分もあります。ただ、私達が扱っている内容は時事問題ではなく、心の本質的にかかわること。あまり大きな変化があるものではありません。しかし受講者は、「内容が、変わっている」と感じるのです。なぜでしょう。

それは、受講者のレベルが上がっているからです。内容が変わっている、という感想は、以前受講したときと比べて、なのです。

講座で紹介している内容は、本当はかなり深い内容。しかし、限られた時間ではなかなか消化できないので、そうとう割愛してお伝えしているのです。数回受講すると、その背景がだんだん理解できてくる。視点が高くなって、視野が広がるのです。同じ内容でも、まったく違う側面が見えてくる。

良い映画や小説は、何度見ても発見がある、それと同じです。

浅い内容の講義は、1回でわかります。それは良いことですが、それ以上ではない。

深い内容のコンテンツは、一回目ではなんとなくわかった感じ、2回目で少し納得、3回目で合点がいく、4回目で広がる…とだんだん理解が深まる喜びを体験できます。