イラク派遣部隊のケアで私達メンタルヘルスの専門家が一番心を砕いたのが、スケープゴート対策でした。
具体的に言うと「誰かをみんなで責める傾向」です。これが生じると部隊の団結がかなり低下します。
これは
- 各人がストレスにより疲弊する→
- イライラと自信低下が起こる→
- ちょっとしたミスをした個人を集団で非難しストレス解消を図る
という流れで生じます。
厄介なのは、いわゆるいじめている方たちは、通常頭もよく頑張り屋さんが多く、しかも多数決の原理も手伝って、「自分たちは正しいことをしている、悪いのはあいつだ」と認識しているところです。客観的に見られなくなっていることに気づけません。 現代社会はこのスケープゴートをインターネットの中で生み出しやすい。 コロナの病気による不安が少し低下してきた今は、逆にみんなの疲労が蓄積している時期でもあるので、このスケープゴートが生じやすいのです。
いいねやリツイートをする前に、非難される相手の立場を一回想像してみると良いと思います。