人出が減らない理由

コロナの第3波の勢いが収まらない。昨日は医療系9団体が「医療緊急事態宣言」を出したが、街の人出は逆に増えている。

感情のメカニズムから考えると仕方がない現象だと思う。

感情は、原始人仕様。当初、様々な情報が不安を大きく発動させ、緊張した毎日が続くが、その生活を続けるうちに、原始人的に危険がないと感じると、緊張態勢を維持するエネルギーがもったいなくなるので、不安が低下してしまう。これが「慣れる」という現象。

要は危機「感」の問題。今は、マスクも行きわたり、3密対策もある程度習慣化されている。さらにGOTOやワクチンの情報。しかも、この数か月の生活のなかで、「身近でコロナで亡くなった方はいない」という人がほとんどなのではないだろうか。こうなると、理性の「こうするべき」より原始人感覚の「大丈夫」のほうが私たちの行動を支配する。

医療従事者や政府の「〇〇宣言」は理性にアピールするアプローチ。今、人の動きを変えたければ、感情にアプローチする方法にシフトしなければならない。感情のコンピューターの使用言語は、「雰囲気、体感、イメージ、他者の動き、口コミ、音楽」。YouTube、SNS 、TVのCMなどを、もっとうまく使えないものだろうか。