緩むことによるストレス

コロナウィルス対策のための緊急事態宣言が解除されました。みんな少しほっとしていると思います。

ただ、ストレス見積りを仕事としていた私は、少しだけ心配しています。

というのも、緩むという変化もストレスなのです。

速く走る、つまりエンジンをふかし過ぎるのがつらいのは誰でも実感できます。だから、緩むのはありがたいことです。ところが、緩むという変化のためにはブレーキをかけなければならないのです。ブレーキをかけるのに、実は結構エネルギーを使ってしまう。でもこれはなかなか実感できません(このことは、「50代から心を整える技術」で私の定年後の体験をご紹介しました)。

もう一つは、緩むと少しの不調に気が付いてしまうことです。必死な時には、無視されてきた不調が、がぜん主張し始める。

すると、ストレスが少なくなったはずなのに、逆に疲れる、元気が出ない、不安が大きくなる、頭痛や腹痛が起こるなどの不調を感じ始めることがあります。

これは、「荷下ろし」という現象なのです。問題は、この不可解な現象が起こった時、「自分はどこかおかしい?」と思いやすいこと。人は自信を失うと、いろいろトラブルが大きくなります。

ただ、これが「荷下ろし」であるということを理解しておけば、不安や自信の低下を予防できます。荷下ろしは、緩んだペースに慣れるまでの一時的な現象です。その間、無理をしなければ、きちんと以前の状態に復帰できます。ここ数週間は、意識して過剰な活動を控え、マイペースを保って生活してください。